ホンダ神話―教祖のなき後で

最近のF1でのホンダのだらしない体たらくに興味があって、呼んでみた一冊。

ホンダべったりの本ではなくけっこう辛辣に書いてあって面白い。この本を読むまで知らなかったのだが、今につながる官僚的体制なただの会社と成り果ててしまった最初の発端は既に三代目の久米社長の頃に始まっていて、好調だったF1の第二期活動を停止させた四代目の川本 信彦社長の時に決定的になったとのことらしい。この川本 信彦社長は第一期のF1活動時代の責任者だったり、VFR750R/RC30の製作にGoサインを出したりしてた人だったので有能な人だと思っていたが、そうではなかったようである。

この本を読むと、ホンダにかかわらず、日本の会社、特に製造業の会社の衰退の仕方、腐敗に至る流れはどこもいっしょだということがよく分かる。

会社の寿命三十年説というのはダテではないようだ。

ホンダ神話―教祖のなき後で (文春文庫)

ホンダ神話―教祖のなき後で (文春文庫)