忍頂寺スポーツ公園での出来事

 10年ぐらい前、千葉にいったん引越す前に大阪で住んでいたころの出来事である。

 その頃は自転車乗りではなくて、ご近所の家族といっしょに余暇にはテニスをやっていた。

ある時泊りがけでテニスをしようということになり忍頂寺スポーツ公園を予約してウチを含め三家族泊まってテニス合宿っぽく楽しんでいた。

翌日、朝起きて支度しているとどうも我が家以外の2家族の様子がおかしい。

 隣の部屋で寝ていたSさん一家に聞いてみると、何とご主人の寝ていたふとんが水でぐっしょりと濡れているというのである。奥さんの話だとしょうべんとか酒ではなく純粋に水らしく、敷きぶとんだけでなく掛けぶとんまで水がしたたたらんばかりに朝起きたら濡れていたというのである。

 不思議な話はこれだけにとどまらず、一番階段に近い部屋で寝ていたYさん、Iさんの部屋では夜中に当時幼稚園児だった長男の子が夜中に突然「部屋の中に誰かがいる」と言って怯えて泣き出し朝まで眠れなかったそうだ。

 そのYさん、Iさんちのお子さん達にはその後も「誰か」がずっと帰宅後も付きまとっていたらしく

とうとうお払いをしてもらったそうだ。

部屋の中のいろんなところに水を置くようにアドバイスを受け、それが功を奏したのかようやくこの騒動は終わったのだが、これは私が実際に身近で見た心霊現象の話である。

ちなみにその時いっしょに泊まっていた我が家へは何の現象も起らなかったのだが、それ以来こういう「事」は実際にあるのだな、と思うようになった。

 こちらに戻ってきてロードバイクで忍頂寺スポーツ公園の前を通る時ふと、昔起った不思議な出来事を思い出すのであった。