ミスター・グッドバーを探して(1977)

今年の大河ドラマ「竜馬伝」の初回放送を観て、触発されてまた司馬遼太郎の「竜馬がゆく」を読み返している。司馬遼太郎はひたすらすがすがしい英雄のような竜馬を描いているが、NHKはもっとリアリティを持たせた竜馬像を演出したいと思っているのではないだろうか。

竜馬がゆく」ではまさにこれから、というところでフッとろうそくの火をかき消されるように物語がおわるのだが、再度読み返していくうちに、「ミスター・グッドバーを探して」という映画のことを思い出した。

「ミスター・グッドバーを探して」はダイアン・キートン主演の映画で1978年の日本での公開時話題作として映画雑誌で大きく取り扱われていたのを憶えている。

主人公のダイアン・キートンは幼い頃かかった病気で歩けなくなったことがあり、病気の再発でまた歩けなくなるのでは、という恐怖のせいで自暴自棄な生活を送っている。そんな彼女の前に真摯につきあおうという男が現れ、人生をやり直せるかもしれないという予兆が見えた矢先に..

、というお話。プツンと糸が切れるように終わり、観ている者を置き去りにさせるという点で「ミスター・グッドバーを探して」と「竜馬がゆく」はよく似ているかもしれない。

大河ドラマの「竜馬伝」は三菱財閥の創業者である岩崎弥太郎回顧録という形を取っているのでプツンと終わることはないだろう。

ちなみにこの「ミスター・グッドバーを探して」、初見の私もあっけにとられたエンディングだったけど初めて見た嫁さんは震えるように泣き出してしまい、慰めるのに大変苦労したなあ。

新装版 竜馬がゆく (1) (文春文庫)

新装版 竜馬がゆく (1) (文春文庫)

ミスター・グッドバーを探しての衝撃のエンディングシーンはこちら、といってもエンディングだけみてもさっぱりワケがわからんだろうなあ。ちなみにエンディングシーンの相手役の男優は「プラトーン」のトム・ベレンジャー。若い!

Looking for Mr. Goodbar (1977) endingScene

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