グラン・プリ

ジョン・フランケンハイマー監督の映画グラン・プリをBSで放送してたのを録画していて、ようやく観ることができた。

バンクのあるモンツァのシーンは圧巻。何が凄いかってバンクを走るF-1の迫力ある接写シーンもさながらその路面の舗装状況の悪さとちゃんとストロークしているサスペンションにど肝を抜かれた。

昨今のF-1のレースのスピードアップとそれに伴う抜き合いの減少に伴う退屈さは空力の進歩、それもグランドエフェクトのせいだと思っていたが、この映画を見るとグランドエフェクトという発想が生まれたのはサーキットコースの路面の舗装が良くなったからだと思った。

あんなにバウンドし、時にはフルストロークするバンクコースを250km/h以上で走るのであればフルボトムするサスペンションとそれなりの地上高を持たせる必要があるし、誰もグランドエフェクトなど思いつかないと思う。

FISAもF-1のスピードダウンを真剣に考えるならば、60年代のサーキット路面に戻すべきだ。そうすれば必然的にグランドエフェクトは使えなくなりスピードも落ちる。クルマ作りも必然的にメカニカルグリップを重視せざるを得なくなるので、昔のドッグファイトあふれるレースシーンが戻ってくることだろう。

この映画「グラン・プリ」とこの頃のルマンのレースドキュメンタリーとも言える、スティーブ・マックイーンの「栄光のル・マン」、どちらもブルーレイディスクでお安く手に入れることができるのでオススメだ。

グラン・プリ [Blu-ray]

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紹介している動画は映画の冒頭のシーン。フルバンクのモンツァと激しくストロークするサスペンションがよくわかる。

1966 movie "Grand Prix"

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