ホンダ神話―教祖のなき後で

最近のF1でのホンダのだらしない体たらくに興味があって、呼んでみた一冊。 ホンダべったりの本ではなくけっこう辛辣に書いてあって面白い。この本を読むまで知らなかったのだが、今につながる官僚的体制なただの会社と成り果ててしまった最初の発端は既に三…

エンツォ・フェラーリ F1の帝王と呼ばれた男。―跳ね馬の肖像

ブロック・イェイツ著作のこの本はフェラーリの太鼓持ちライターが書いた大本営発表系では無いところが面白い。 どちらかというと人間エンツォ・フェラーリをシニカルに覚めた視点で書いている。 良いか悪いかは別として、フェラーリという会社をめぐる人間…

空へ―エヴェレストの悲劇はなぜ起きたか

空へ―エヴェレストの悲劇はなぜ起きたか (文春文庫) 作者: ジョンクラカワー,Jon Krakauer,海津正彦 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2000/12 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 75回 この商品を含むブログ (24件) を見る 前に紹介したInto the Wild(…

死のクレバス―アンデス氷壁の遭難

死のクレバス―アンデス氷壁の遭難 (岩波現代文庫) 作者: J.シンプソン,Joe Simpson,中村輝子 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2000/11/16 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 77回 この商品を含むブログ (26件) を見る アンデスで下山途中に片足を骨折し…

みんな山が大好きだった

加藤保男、森田勝、長谷川恒夫、といった先鋭的アルピニスト達の生涯を紹介したノンフィクション短編集。 彼らの著作を読む前にアウトラインをなぞっておくのに最適な一冊です。 みんな山が大好きだった 作者: 山際淳司 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売…

クラインの壺 - 岡嶋 二人

井上夢人と田奈純一が共作してた頃の最後の作品。井上夢人の作品で「メドゥサ、鏡をごらん (講談社文庫)」という作品があってこちらもよく似た作品だけどこの「クラインの壺」の方が楽しく読めた。 現実と仮想現実の境界があやふやになり、、といったプロッ…

本日順風 - 野田 知佑

90年代、まだアウトドアブームだった頃に存在した雑誌「Outdoor」誌に連載されていた野田 知佑氏が読者からの手紙に返答を載せる、という連載があったものを一冊にまとめたもの。「個」を持たぬ「思考停止」な人達や「教条主義」な人達をさらりと「蹴飛ば…

男たちのかいた絵 - 筒井康隆

最後の喫煙者―自選ドタバタ傑作集〈1〉 (新潮文庫) といった過去の作品からいいとこどりした作品集を読んでいて思い出したのだがコレ。これに収録されている「喪失の日」が最初に発表されてた「メタモルフォセス諸島」もおもしろい本だったが、ぶっ飛び方か…

ドキュメント-気象遭難

山での気象現象が間接・直接的な原因で発生した遭難事故を検証しているドキュメント。 おりしもトムラウシ山で10人の方が亡くなる大きな遭難事故が発生しているが、本書でも2002年に同じトムラウシ山で発生している遭難事故について検証している。夏山…

片岡義男 - ときには星の下で眠る

司馬遼太郎2作を読み終えた後、お口直しに読んでいたのがこれ。 読み終わった「翔ぶが如く」と「竜馬がゆく」を本棚にしまっていると奥にしまってあったのを発見し久しぶりに読んでみた。 オートバイ仲間が久しぶりに帰郷し再会する物語。彼らの想い出の中…

マルコ・パンターニ―海賊(ピラータ)の生と死

半ば伝説と化しつつあるクライマー、マルコ・パンターニの生涯を描いた本が出たというので買って読んでみた。 マルコ・パンターニ―海賊(ピラータ)の生と死 作者: ベッペコンティ,Beppe Conti,工藤知子 出版社/メーカー: 未知谷 発売日: 2009/02/01 メディア:…

北極海へ - 野田知佑

野田さんの紀行記の中で最も好きなのがこれ。 ロング・リバーツーリングの中でも初期の作品だけれど、単独行ならではの緊張感と寂寞とした荒涼感が伝わってきてなかなかよい。 この後の氏の作品で一番有名だと思われる三年がかりでアラスカのユーコン川を下…

フィリップ・K・ディック - ユービック

映画「ブレードランナー」や「トータルリコール」、「マイノリティ・レポート」の原作者として有名なフィリップ・K・ディックの作品で最も好きな本。 予知能力者狩りをおこなうべく、ジョー・チップら反予知能力者が月面に結集した。だが反予知能力者側の爆…

密謀

NHK 大河ドラマ「篤姫」は宮尾登美子の原作が良かったのと配役がよかったせいか視聴率もよく概ね好評のうちにおわりそうだ。気になるのが次回の大河ドラマ「天地人」。この原作は読んだことがなかったのだが火坂雅志の書評をみるとケチョンケチョン。配役も…

野田 知佑 - 新・放浪記

私の数少ない敬愛するエッセイスト、ツーリストである野田 知佑氏の青年期の回顧録。 氏の作品は読みやすくどれもおすすめだが、やはり80年代までの油が一番のっている頃の作品が一番おもしろく、中でもこの自身の回顧録はオススメ。 東京の記者時代のゆう…

ハンニバル・ライジング

ハンニバル・ライジングを読んだ。期待はずれというか期待どおりというか。日本文化について取り上げているが「ハンニバル」のフィレンツェ編のような切れ味はなく中途半端。 スターウォーズのアナキン・スカイウォーカー三部作と同じで決まっているエンディ…

死都日本

死都日本 作者: 石黒耀 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2002/09 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 175回 この商品を含むブログ (46件) を見る 死都日本を読んだ。 九州の霧島の破局的噴火で滅亡の危機に瀕する日本と国家的危機に奔走する政治家、火砕…

ランス自伝 書評 その2

毎秒が生きるチャンス!の再読後の書評である。 癌からの生還後、その戦いとも言えるほどの集中力・モティベーションを仕事であるロードレースに振り向け、見事ツール・ド・フランスで優勝したその後が描かれている作品である。 最初はツール・ド・フランス…

ハンニバル

ハンニバル〈上〉 (新潮文庫) 作者: トマスハリス,Thomas Harris,高見浩 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2000/04/12 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 195回 この商品を含むブログ (90件) を見る 子供の頃ちびくろさんぼを読むといつも、ホットケーキが…

さおだけ屋はなぜ潰れないのか?

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書) 作者: 山田真哉 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2005/02/16 メディア: 新書 購入: 10人 クリック: 331回 この商品を含むブログ (1042件) を見る さおだけ屋はなぜ潰れないのか? …

もう牛を食べても安心か

もう牛を食べても安心か (文春新書) 作者: 福岡伸一 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2004/12/01 メディア: 新書 クリック: 15回 この商品を含むブログ (80件) を見る もう牛を食べても安心かを読んだ。米国からの輸入再開が話題になっているところでタイ…

ラフライドを読んで

ラフ・ライド―アベレージレーサーのツール・ド・フランス 作者: ポール・キメイジ,大坪真子 出版社/メーカー: 未知谷 発売日: 1999/05/01 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 15回 この商品を含むブログ (4件) を見る ポールキメイジの自伝「ラフライド」…

毎秒が生きるチャンス!

毎秒が生きるチャンス! ナリッシュブックス 作者: ランス・アームストロング,曽田和子 出版社/メーカー: 学習研究社 発売日: 2004/09/29 メディア: 単行本 クリック: 34回 この商品を含むブログ (16件) を見る ランスの自伝であるただマイヨ・ジョーヌのた…

チクリスティ2

チクリスティ (Numero.2) 作者: Yuzuru Sunada 出版社/メーカー: 飛鳥新社 発売日: 2005/03 メディア: 大型本 この商品を含むブログ (12件) を見る チクリスティ2ですが読み応えたっぷりでおもしろいです。買いですね。

「いや、レインジャケットをくれ。自転車で帰る」

ただマイヨ・ジョーヌのためでなく 作者: ランス・アームストロング,安次嶺佳子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2000/08/25 メディア: 単行本 購入: 17人 クリック: 161回 この商品を含むブログ (96件) を見る ランスの自伝の一発目「It's Not for a Bike…

ランス自伝の続編

毎秒が生きるチャンス! ナリッシュブックス 作者: ランス・アームストロング,曽田和子 出版社/メーカー: 学習研究社 発売日: 2004/09/29 メディア: 単行本 クリック: 34回 この商品を含むブログ (16件) を見る 毎秒が生きるチャンス!という邦題がついたラ…